こんにちは。編集長の川崎です。

「かばんの街」として知られる兵庫県豊岡市で、本格的なかばんや革小物作りを体験できる、100坪の体験工房「遊鞄01(ゼロイチ)」。私も昨年はかばん作りを体験させていただきました。→記事はこちら

ハイブリッド型の体験工房を目指す「遊鞄ゼロイチ」

体験型工房のため、コロナ禍で予約はキャンセル続きで打撃を受けました。ただ、この工房を運営する株式会社昭栄の取締役 坂井一樹さんは、先を見越して早い初動でした。工房のリピーターの方に向けて、オンラインでのオーダーメイドを勧めるなど、オン・オフどちらにでも対応できる“ハイブリッド型”を目指して手を打ってきました。

そしてこの4月3日から来週の22日までの毎日、このオーダーシステムを活用して、東急ハンズ梅田店と共同で「バッグオンラインオーダー会 in 東急ハンズ梅田店」をスタート。好調に滑りだしているといいます。

「工房の名前に『ゼロイチ』とあるのは、『お客様のイメージ（形のないゼロ）からオンリー１を創造する』というコンセプトだからです。コロナに負けまいとzoomやSkypeを使ったオンラインでのオーダーを始めましたが、これがことのほか好評で。そのため東急ハンズさんとの共同企画で、初の“無人”でのオンラインオーダー会を実施しました。色々な課題はあるものの、新しいことはどんどんやらなければという気持ちで、今回トライしてみた次第です。」

４種類のサンプルから自由にカスタマイズ

エスカレーター脇のスペースを活用し、Skypeを常時ONにしてアトリエのスタッフと対話をしながら、大きなディスプレイ越しにバッグのオーダーができるようコーナーを設置。「こんにちは～」と呼びかけると、満面の笑みで出迎えていただきました！

バッグのサンプルは、ビジネスリュック、ビジネストート、ハンドバッグ、キャンバストートの４種類。これにそれぞれ、サイズ変え・素材選び（革の種類・色・金具など）・仕上げ方・内装の仕様・刻印（オリジナル）といったカスタマイズも楽しめます。

オーダーの際にはアトリエにいる職人と一緒に、様々な相談もできます。例えば「ここにポケットがほしい」「こんな仕様にはできるの？」といった疑問も、アトリエからその場で回答を得られるのも大きな強み。

作り手の“体温”が感じられるサービス

オーダーバッグの楽しさは、体験してみないとなかなか伝わらりませんが、自分の好きな色にしたり使いやすい仕様に変えると、がぜんワクワク度が増してきます。業界の私たちにとっても、意外とバッグの“つくり”を知らなかったりするので、こういった機会に体験することは大切だなと感じます。

「出来ないことももちろんありますが、お客様が考えたことにはなるべくNOと言いたくないのです。バッグ作りはこんなに面白いんだ、と実感してもらえれば嬉しい」と坂井さんは楽しそうに話します。

オンラインであっても、工房スタッフとの“体温が感じられるサービス”が大切な時代ですね。来週までですので、感染対策をしつつお近くの方はトライしてみてください。

◆「遊鞄POPUP」東急ハンズ梅田店　大丸梅田店11階

◆「遊鞄０１」豊岡市出石町町分129-1　0796-52-5055