石川発、“靴を通してお客様の役に立つ”を提案しつづける店「NOSAKA(のさか)」♯1

こんにちは、川崎です。

能登の震災から力強く復興している石川県。ここから、日本中にファンがいるシューズブランドの発信基地があります。

国内でもこんな靴店は他にないのでは!と思わせてくれる、素敵なショップにお伺いしました。

330坪の広さを誇るのさかフラッグシップショップ

カフェコーナーから店内を臨む

金沢駅からJR在来線で西へ30分ほど揺られると、石川県小松市に到着。

JR小松駅から車で10分ほどの郊外にあるのが、「のさかフラッグシップショップ」。店舗と駐車場をあわせると330坪もある広大な敷地に、すてきなウッドデッキが目を惹く大型ショップが出現します。

広いウッドデッキとたっぷりのグリーンがお出迎え

「のさか」といえば、その名前を全国に知らしめたのが、新感覚のウォーキングシューズである「ストレッチウォーカー」

日本古来の“一本歯下駄”の構造に由来して設計された、他にない斬新なデザイン。履いていると正しい体重移動が可能になり、スムースな蹴り出しでラクに歩くことができるというシューズ。

足の計測もしてくれる専門コーナー

他にも、ヨーロッパのエスプリを効かせた「エジェクト」「ウォーキー」など、ポップなデザインながら、コンフォート性とを両立させた個性派ブランドの数々を世に送り出してきました。全国にも「のさか」の靴を高く評価し、積極的に取り入れている店舗は数多くあります。

6店舗ある「のさか」の直営店のうち、この小松店が一番広いショップです。店内には全ての「のさか」の靴ブランドと修理工房も備えており、方や本格的なカフェ雑貨コーナーまで設けてあるなど、まさに「のさかの夢を形にした」ワンダーワールドなショップと呼べそうな空間です。

先代のひらめきで生まれたストレッチウォーカー

有限会社のさかは、「のさか靴店」として昭和32年に創業し、現在代表取締役社長を務める山口百恵さんで三代目となる。

開発を手がけた先代の野坂哲也さん(2024年1月ご逝去)のエピソードなどを伺った。

開発に携わった先代の前社長がポスターにも

「きっかけは、2001年頃に父が糖尿病になり、医者から毎日歩くことを勧められたことです。様々な靴を履いて試してみましたが、日々のウォーキングがなかなか楽しくなりません。

『根気よく運動を続けられる靴とは何か?』と、靴屋らしい発想で考えたことから開発をスタート。さまざまな試作品を作り続けていたところ、ある日“一本下駄”の構造がひらめき、ストレッチウォーカーが生み出されました。

ストレッチウォーカー。土踏まず部分に特徴が

数年後に共同開発することになったのが、オーソペディの靴メーカーとして知られたオランダのニムコ社。足にフィットするストレッチレザーを使うことで、ノンストレスで履くことができます。あの時は、父の熱意が先方に伝わったのだと思っています」と山口社長は語ります。

次では、のさかの工場も拝見できましたのでそちらをご紹介します。

パティシエの方も常駐するカフェカウンター