本日、3月15日は「靴の記念日」
明治3(1870)年3月15日、後に明治の実業家として活躍する旧佐倉藩士、西村勝三さんが東京・築地入舟町に我が国初めての靴工場、伊勢勝造靴場を開設。
日本の靴産業の誕生日といえるその日を、先人への感謝とさらなる業界発展を祈念して昭和7(1932)年、東京靴同業組合が「靴の記念日」に制定したのだそうです。
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2020年、日本における靴産業の150周年を迎え、各地で靴づくりをフィーチャーしたイベントが行われました。
「シューシューヒストリー・オブ・ジャパン」(2020年8月18日~30日/東京・浅草 雷門前 浅草文化観光センター)より。東靴協会の所蔵品、小笠原製靴の手縫い紳士靴。
昭和28年の「製靴技能競技会」で最優秀賞を獲得した手製紳士靴。物資が潤沢ではない戦後復興期につくられた、靴の歴史に残る戦後最高の名靴です。
「シューシューヒストリー・オブ・ジャパン」出展レポート | NEWS | TIME&EFFORT (jlia.or.jp)
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日本の靴産業150年記念イベント「靴ミュージアム」(2020年9月19日~20日/東京・渋谷 渋谷スクランブルスクエア12F)より。日本で初めての靴デザイナーとしてファッションやメディアの世界からも注目を集めた高田喜佐さんの作品。
DCブランドブーム当時のシューズムーブメントをけん引。「KISSA」は時代を象徴するシューズブランドのひとつとして知られています。
「靴ミュージアム」レポート | NEWS | TIME&EFFORT (jlia.or.jp)
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「西洋靴150年展」(2020年10月2日~12月27日/広島県福山市・松永はきもの資料館<あしあとスクエア>)より。1970年(昭和45年)日本航空 客室乗務員の制靴。紺のミニスカートワンピースの制服を着る際、使用されていたものだそうです。同社のユニフォームは時代をけん引する著名なクリエイターにデザイン監修を依頼していますが、当時は、森英恵さんが手がけ、話題になっていたそう。
そのニュースに着想を得て、テレビドラマ「アテンションプリーズ」(TBSテレビ系)が放映され、大ヒット。客室乗務員は女性の憧れの職業に。
1969年に宇宙船アポロ11号が月に着陸しています。スペース・ルックが注目されたそう。そんな影響も見受けられます。いま見ても、ファッション性が高く、レトロフューチャー感覚が新鮮です。
松永はきもの資料館「西洋靴150年展」レポート | NEWS | TIME&EFFORT (jlia.or.jp)
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2020年「靴の記念日」は、式典を行いました。例年の会場、東靴協会・西村記念ホールから神田明神に会場を移し恭行。神事・式典を行う予定でしたが、新型コロナウイルスによる感染拡大の影響を鑑み、参加者の健康・安全面を考慮して式典は中止に。
神田明神 岸川雅範権禰宜により神事のみ行い、終了後は出席関係者による記念撮影で締めくくりました。
第87回靴の記念日式典レポート | NEWS | TIME&EFFORT (jlia.or.jp)
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このほか、「TIME & EFFORT」では、150周年記念、革靴特集ページを公開。さまざまなコンテンツが充実しています。併せてご覧ください。
革靴特集ページ | TIME&EFFORT (jlia.or.jp)
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(初出:「装苑オンライン」ブログ)